このページに来られた方は部屋を明るくしたいので、ダウンライトやペンダント照明に使っている電球を
さらに明るい電球に取り替えたいと思ったかたではないでしょうか。
いま使っている電球を、ワット数の高いものに替えたら明るくなるよね?
でも、指定ワット数以上の電球に替えたらキケンって聞いた気がする、、、
ワット数って、いくつも書いてあってどれで判断するの?
そんな疑問にお答えいたします。
この記事を読んで頂ければ、
LED電球100W形を白熱灯60Wの照明器具に使えるか?に対する答えにたどり着きます。
そんな疑問が解けスッキリします。
そして、安全にLED電球を安全に使う知識が得られます。
ぜひ最後まで読んでスッキリしてくださいね。
LED電球100W形って、何ワット!?
まるで「トリニクって何の肉!?」のような疑問ですね。
まずは、この迷いの謎を解くことから始めましょう。
「LED電球100W形」の意味は、
白熱電球100W相当の明るさを出すLED電球という意味です。
なので、「LED電球100W形」の100W形はほぼ明るさを指す指標です。
ワットって明るさの単位!?
ワット(W)は明るさの単位ではありません。
え!?
「LED電球100W形」の100ワットはほぼ明るさを指す指標って言ったじゃん。
そう、ややこしいですね、なおで「ほぼ」と付けました。
そもそも、ワット(W)は「電力」の単位であり、電球や家電などでは主に電気代を計算するときに使う「消費電力」を指します。
なぜ、これが「消費電力」ではなく「明るさ」の指標としてつかわれるのか?
それは、「白熱灯」の明るさを基準にすると感覚的に分かりやすく、性能表記として公平だからです。
ワットの後ろに「形」を付けることで「消費電力」と混同しないようにしてあります。
ちなみに、一般的な「LED電球100W形」の「消費電力」は約10~15ワット程度です。
「LED電球100W形」は、白熱電球100Wと同等の明るさを10~15Wの消費電力で発する能力があるということです。
白熱電球の消費電力の1/7~1/10です。
ぶっちぎりの省エネ優等生と言えます。
さて、答えを急ぐ方は、「消費電力が15Wなのだから60W用の照明に使えるよね!」
と思いましたよね、残念ですコレ正解ではありません。
60W用という基準をつけているのは照明器具の安全基準だからです。
気づいた方、賢いです。
そう、問題はLED電球側にあるわけです。
LED電球って熱くならない?
結論、熱くなります。
「LED電球は熱くならない」は、まったく誤解です。
LED電球も熱くなります。
ただし白熱電球よりも消費電力が格段に少ないので温度は低めなのですが、点灯中や消灯直後は火傷するぐらい熱いです。
火傷しないよう気を付けてください。
LED電球の寿命って、何の寿命?
LED電球の寿命は多くのメーカーで「定格寿命40000時間」というような表現になっています。(時間は製品によって異なります)
一般家庭の使用頻度から計算すると40000時間は約10年になります。
「じゃ10年切れない電球なんだ」って思いますよね。ハイ、これ微妙に違います。
電球の「定格寿命」の定義がとても悩ましいのです。
「定格寿命」はLED電球が誕生する以前から白熱灯や蛍光灯に用いられていました。
なんと、条件の1つに残存率が50%となる時間を「定格寿命」としているのです。
残存率50%?はい、40000時間後に半数が寿命(不点灯)になっていてもOKということです。
そんなアホなですよね
さすがに電球メーカーさんも、それじゃ消費者から納得していただけないと思ったのでしょう、今は「〇年間保証」という5年前後の長期保証期間を設定して売ってます。
逆にい言えば、「40000時間」点灯することを保証はしませんということでもあります。
なぜ、こんなことになっているかの理由ですが。
LED電球の中は、半導体部品で構成された複雑な電子装置となっており、その中の部品1つでも寿命に達すると、LED素子は壊れていなくても点灯しなくなってしまうのです。
ポイントは半導体部品は熱に弱く、想定より熱いと極端に寿命が短くなるという特性があります。
多数の部品で構成されるので、電球メーカーが設計や製造時に想定した寿命時間に達しないで不点灯となってしまう確率が高まるからです。
保証期間内に不点灯になったものは電球メーカーさんに申し出れば無償交換してくれます。
定格寿命よりも「保証期間」の長いものを選ぶことをお勧めいたします。
そして、購入時のレシートなど購入日のわかるものを必ず保管しておきましょう。
で、LED電球100W形を白熱灯60Wの照明器具に使えるか?
はい、使えるけど使えません。
はぁ? ですよね。
「消費電力が15Wなら60Wの照明器具に当然つかえるよね」て思いますよね。
でも、この基準は照明器具側の安全基準なんです。
ピンときました?
そう、問題はLED電球が想定より熱くなるかどうかなのです。
LED電球メーカーは照明器具に装着した場合にLED電球が想定温度以下になるように設計しています、それはLED電球が熱くなると寿命が極端に短くなってしますからです。
LED電球100W形は白熱電球100W用の照明器具、
LED電球60W形は白熱電球60W用の照明器具で使ったときにLED電球が想定温度以下になるように設計します。
先にも書きましたが想定温度を超えると半導体部品の寿命が極端に短くなってしまうからです。
ということは、、、
LED電球100W形を白熱灯60Wの照明器具に使うと?
結論!
はい、LED電球の寿命が極端に短くなってしまいます!
結論、どうすればいいの?
使わないことです。
大手メーカーのLED電球であれば安全回路が内蔵されていて、一定の温度を超えると減光したり消灯するなど安全装置もついていますので、すぐに発火するようなことはまず無いと考えられます(安全回路のあるものに限る)
部屋を明るくしたいために、明るいLED電球を買ってつけても数か月でつかなくなってしまえば、とても高い買い物になってしまいます。
メーカーの保証は規定された条件で使用した場合のみ有効です。
LED電球100W形を白熱灯60Wの照明器具に使った場合、残念ながら保証対象外です。
LED電球は高くても寿命が長く電気代も安いことが最大のメリットです。
上記のような使い方は、本末転倒ですね。
急がばまわれ、照明器具を買い替えるのが賢い選択だといえます。
まとめ
LED電球も熱くなる
LED電球は使用時の熱が高いと、寿命が極端に短くなる。
ワット数の大きい電球に替えると明るくなるが、寿命が短くなって損になる。
安全回路の無いLED電球でやると、発火のキケンもある。
やきにく焼いても家焼くな!です。