VA線ストリッパーっていったい何?
「試験推奨」と書かれたものはどう違うのですか?
VA線ストリッパーって、いったい何?
VA線やVVFケーブル、ストリッパについて解説しています。
また「技能試験推奨VA線ストリッパー」も解説するよ
VA線ストリッパーとは
VA線の表面の被覆をはがして芯線(導線)を出すのに使用する作業用工具のことです。
「剥がす」を意味する「ストリップ:strip」から被覆をはがす工具をストリッパーと呼んでいます。
昔は、電線の被覆はがしは「電工ナイフ」と呼ばれる刃物で行っていましたが、
被覆はがしは専用工具の「ストリッパー」方が安全かつ確実で、施工が能率よくが行えることから普及しました。
VA線ストリッパーとVVFストリッパーは違うの?
基本的に同じもので、呼び方が違うだけです。
まず「VA線」とはビニル絶縁ビニルシースケーブルのことで、(VINYL ARMOR)の頭文字から「VA線」と呼ばれる。この「シース」や「ARMOR」は「被覆」を意味していて、電線の外側が丈夫なビニルで保護してあるということです。
「VVF」は
ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形で(VINYL VINYL FLAT)の頭文字から「VVF」の方が正確な表現であり、「VVFケーブル」が正式な呼び方です。
この「FLAT」は平形を表していて、断面が楕円形のタイプのことです。
一般的に現場では「Fケーブル」「エフケーブル」「エフ」とも俗称で呼ばれる事もこともよくあるので知っておくとよい。
技能試験に推奨のVA線ストリッパーってどういうこと?
昔の技能試験では持込工具は限定されていました、ケーブルや電線の被覆を剥がす作業は指定工具の「電工ナイフ」を使うしかありませんでした。VA線ストリッパーが持ち込めない時代があったのです。
その後、電気工事士技能試験での持込工具の限定が大幅に緩和され、VA線ストリッパーも持込可能になりました。
しかしながら出題の電線サイズや種類のすべてを一台のストリッパーで行うほどの線種に対応したストリッパーは無かったのです。
複数のストリッパーを持ち込んだり、電工ナイフを補助的に使ったりする必要がありました。
この不便さを解消するため、工具メーカーは競って技能試験に特化し、出題の被覆剥がし作業のすべてを一台で行える万能ストリッパーを開発したものが「技能試験推奨VA線ストリッパー」と呼んで現在販売しています。
とても軽くて一台で行えることから「技能試験受験者は必携」とまで言われるほどになりました。
【2023年】電気工事士技能試験対応のVA線ストリッパーを比較、おすすめはどれだ?
(エコ)や(エコ電線対応)という表記は何?
エコ電線(EM電線・EMケーブル)でも使える工具ということです。
技能試験でもエコ電線が出題されます、エコ電線は標準ケーブルより被覆が硬いため対応していることを示す(エコ)や(エコ電線対応)と表示されています。
エコ電線(EM電線・EMケーブル)は処分時に有害物質を出さない素材で作られており環境に配慮した電線です。
まとめ
VA線ストリッパーとVVFストリッパーは呼び方が違うだけで同じ
「VVF」ケーブルが正しい呼び方、「VA線」や、「Fケーブル」「エフケーブル」など俗称も知っておこう
技能試験推奨VA線ストリッパーは持っておこう。